2017年3月25日&26日
作:ソーントン・ワイルダー
演出:加納朋之(文学座)
音楽:上田亨
製作:佐藤尚子(青年劇場)
■公演プログラム
演出 加納朋之(文学座)
「わが町」という作品は80年くらい前に書かれた作品ですが、今でも世界各国で上演されています。なぜ今でもこれほど多く上演されているのか?
3幕劇のこの作品は、1幕が「日常生活」2幕が「恋愛と結婚」3幕が「死」という普遍的なテーマの作品だからだと思います。
3幕のエミリーのセリフで「この世界って・・・あんまり素晴らしくって、誰からも理解してもらえないのね。人間の中で、生きているうちに人生を理解できる人はいるんでしょうか?」と言っています。皆さんは人生を理解していますか?
足利シニア劇団「燦」が高校生とともに作る「わが町」どうぞお楽しみください!
制作 佐藤尚子(青年劇場)
ご来場ありがとうございます。
今回の舞台はアメリカ。1901年といえば、日本では日露戦争直前のころ。ニューハンプシャー州の平凡な・・「日常生活」と題される場面からはじまります。写実的な舞台装置もなく、ステージマネージャーと呼ばれる進行役が観客に直接話しかける・・初演当時(1938年)は大胆な形式であったようです。そういった演劇的試みが珍しいことではなくなった今でも、色褪せず、上演され続けられる「わが町」。人間のいとなみが愛おしいと思える世界でありたいと願う故でしょうか。燦での上演を決めた時には、アメリカ大統領選の結果など思いもよらず。
今回は、グラデボーレとパッソ・ア・パッソの皆さんといっしょに、すてきな町をつくります。
足利市民プラザ付属シニア劇団「燦SAN」代表 髙久保勲 【モーガン、牧師役】
平成24年12月に産声を上げたシニア劇団「燦SAN」も今回で5回目の定期公演を迎えることができました。演目は「わが町」、百年前のアメリカの戯曲です。SANネクストと呼ぶ若者も参加しての世代間交流演劇です。
「夜が明ける、繰り返す、波のように、今日の日が生まれて~昨日が旅立つ~」と劇中で歌われているように、「時」の流れ、はかなさと一瞬の生の輝き、日常と非日常、人生の不条理、まさに見る人により、さまざまな思いを抱かせる素晴らしい演劇的世界。果たしてこの名作の世界をいかに演じるか、私どもにとって大いなる挑戦です。どうぞ、最後までごゆっくりご鑑賞ください。