■第3回定期公演『遺産らぷそでぃ』

2015年3月28日&29日

脚本:高橋正圀

演出:加納朋之(文学座)

 

制作:佐藤尚子(青年劇場)

 


■公演プログラム

 

演出 加納朋之(文学座)

 

「燦」の第3回公演「遺産らぷそでぃ」は、旗揚げ公演「帰心」を書下ろして下さった高橋正圀さんの代表作ともいえる作品です。

この作品に出合ったのはもう20年以上前になります。

青年劇場の舞台に客演し、日本全国で公演させてもらった思い出の作品なんです。20年以上前の台本なのに、読み直してみるとまったく古びてなく、むしろ今上演するべきと感じてしまうほど素晴らしい台本です。

それは、嫁姑、兄弟、親子、友人などの人間関係が見事に書かれ、遺産相続という重い話にもかかわらず、人間愛に裏付けられたユーモアにあふれているからでしょう。

 

その作品に挑戦する今回の「燦」メンバーは、まだ暑い9月から稽古をはじめて、みんな本当に頑張ってきました。

そんな中、12月27日に昨日まで一緒に芝居を作っていたメンバーの三田裕一さんが突然亡くなられました。本当に驚きました。セリフももうほとんど覚えて、毎回楽しそうに稽古をしていたのに・・・

今日の本番を一緒に迎える事が出来なくて、本当に残念です。

でも、きっとみんなの事が心配で今日は舞台を見に来ていると思います。

三田さんが心配しないように、稽古を信じて!自分を信じて!仲間を信じて!

 

制作 佐藤尚子(青年劇場)

 

青年劇場では高橋正圀さんにたくさんの作品を書いて頂いている。

今回そにあたたかさやユーモア、社会を見つめる目に感動する。その中でも「遺産らぷそでぃ」は、私にとってナンバーワン。「農業」が私に急接近してきたように感じたものだ。里山の景色も、言葉を失うほどきれいだったレンゲ畑もみんな農業がつくりだしていたなんて、当たり前のことに気づかされた作品だった。

 

TPP・農政改革等々、毎日のように耳にしていても、「農業・農村」に距離のある方は多いと思う。「遺産らぷそでぃ」を観て農業が少し近くにきたよと言ってもらえるよう、力を合わせて最後まで頑張ります。

 

足利市民プラザ付属シニア劇団「燦」代表 髙久保勲

 

「燦」は、県立初の公立文化ホール付属のシニア劇団として、平成24年12月にスタートしました。

旗揚公演は、平成25年3月、高橋正圀氏書き下ろしの「帰心」、第2回公演は、平成26年3月、シェイクスピア原作、加納朋之氏脚色の「真夏の夜の夢」を上演いたしました。

現在、40代から70代の団員22名が「生き甲斐づくりや仲間づくり」のために元気に活動しております。

たくさんのお客様とのすてきな出会いに感謝しています。